多分家族みんな発達障害の日々

結婚や子育て、発達障害や生活について日々思うこと

長女、5年生にして初めて医療とつながる

 長女がこの前の4年生も終わるという3月に、下校中、前歯(永久歯)を2本半分ぐらい折って帰ってきました。春休みになるので、習字道具や絵の具を両手に持っていてころんだ時に手が付けなかったそうです。歩道橋の階段を降りている最中で、、前歯で済んで良かったと思わなければいけないと思う反面、親としてはショックで。顔からも血が出て、ガタガタの前歯の娘の顔を見て、「女の子なのに、傷付けないで欲しい」と、思ってしまったのでした。

 就学前に児童相談所臨床心理士さんに発達検査をしてもらいました。ADHD自閉症スペクトラムの傾向があるというものの、医者で診断を受ければ支援に繋がりますか?と質問すると、当時は特に支援に繋がらないということでした。なので、特に診断までしなかった。放課後デイサービスも最近この地域では増えているようですが、5年前はあまり多くなかったように思います。その時心理士さんに「本人が困ったら支援が必要な時です。その時まで様子を見ましょう」と言われました。それから、早5年、、様子だけを見ていたら本人は困らないけど、ついに歯を折った!!何もしないで歯が折れているのは見過ごせない!!と、母親の私も動きました。発達障害って、困っていても本人は困っていることに気付けないのでは?!歯が折れてショックを受けているのは本人より母親。ADHDの子って案外怪我しないのよーなんて言われたのも信じていたけど嘘だった!!と反省です。これ以上、困るのを待って娘が傷付くくのを見ていられない。

 近所の小児科で面倒を見てくれる所に電話すると秋まで予約が取れない。電話口で、本気なら何度か電話しろ?みたいに言われた気がします。一見さんお断り?すぐにできることがなく、図書館で特性の本を借りて一緒に読んでみると良いと言われたので、仕方なく一緒に読むと、娘は私だけじゃない!!みんなそうだ!!と受け付けない、、夏休みの宿題を夏休みの最後の週にやる子供の方が普通なのか?計画的にできる子供が普通なのか?分からないですね。と、私も思う。本的には、夏休みの最後に宿題やる子は発達障害。でも、娘が言うようにやることを後回しにして最後に困るのは子供あるある?夏休みの宿題あるある?な気もします。物をよく失くしたり、不注意で危ない目にあったり、、みんな子供はそうだけど、君はあらゆる場面でそうなのよ、、と娘には伝わらないようです。親としては、ただ自己理解して、不注意で怪我することがないよう気を付けるようにして欲しいという願いがあるだけなのですが。

 4月に電話してダメだったので、電話口の方になんとか実状を訴えると、時間外で予約が出来ました。

 先日、病院に行くと優しいおじいちゃん先生が、娘の話を40分くらい、傾聴してくれました。口を挟みたいのをぐっとこらえて、私も娘の話を聴き、何だか胸がすく思いでした。なんと表現したらいいんだろう。胸が、ぎゅっと捕まれて、切なくなるような感覚。今まで親が勝手に決めつけて、理解したつもりになっていたのと、全然違う想いが娘の口から語られました。例えば友達のこと。仲良しの友達が欲しいなと思っている。でも、友達にどう接していいのか分からない。3年生くらいからそう思うようになった。と、言います。小1のとき、足が遅いから鬼ごっこでいつも鬼になるし、鬼になったら鬼のまま、、それが嫌で校庭で遊ぶのをやめると言っていました。小3のとき、学校の友達と遊んでいるようなので密かに喜んでいたのですが、「おままごととかしてても、私暇になっちゃうんだよねー」なんて言っていて、そう言えば私の買い物とかも一切付き合えず、買い物連れていくと「つまんない」「早く帰ろう」とゴネ始めて怒りを露わにします。この子は誰かに付き合うとか、合わせるとか一切したくない子なんだな、友達も自分に合わせられないといらないんだろうなって思ってました。でも、、誰かと仲良くしたいなという気持ちも抱きながら、周囲に仲良くしている楽しそうな友達をしり目に、1人で休み時間ポツンと本を読んでいる娘、、そうしたいからそうしてると心配していなかったけど、そうじゃなかった。診察後何だかお医者さんと話す前とは違って見えました。色々感じて、考えて、生きているんだなって。感情や想いを表現するのが苦手。だから、時に癇癪をおこして、自分の気持ちを訴えてしまう。静かで語らないか、語るときは爆発的な熱量を持って表明する。どちらも、伝わりにくくて、、お医者さんを間に挟むことで語られる真実。診察後、娘も楽しかったと言っていて、自分想いをいつもより出すことが出来て満足そうでした。言ってしまえばただ雑談をしていた診察。でも心に響く娘の言葉。何を考えているか全く分からなかった我が子が少し分かる瞬間。お医者さんがプロなんですね。最後に少しだけ私とお医者さんで喋れて、この子はそうは見えないかもしれないけど、言わないだけで、本当はもっと色々感じてるし考えているし、困ってたり悩んでたりしている。歯のことだって、困ってるように見えないかもれないけど、本当は困ったり色々考えたりきっとしていたけど、想いが出てこなかっただけ。こちらこら働きかけないと、想いが出てこないし、視野も広がらないから、こちらからも働き掛けが必要かもしれませんよとアドバイスをいただいた。

 また、予約を入れた。こういうのが、診療なのかな?でも、母子ともに心が癒やされたし、これから先どのように育てるのかの指南もあって、相談できる人もみつかって、心が軽くなりました。思い詰めなくて済む。もっともっと早く、ドアをたたいていれば良かったと心から思いました。